Festina Lente

帰ってきた「常日頃の思い」。題名はローマのことわざ「ゆっくり急げ」。

ロンドンに来て最初のうちに思ったこと

6月も中旬となり、ロンドンに来てから早くも1か月半、いまの家に住み始めてからも1か月近く経つことになってしまった。

さすがに1か月もいると色々なことに慣れてくるもので、仕事はともかく生活面では何となく何事もやり過ごせるようになってきた気がする。

逆に、こっちに慣れてくると日本の感覚を忘れてくるもので、きっと後になるとそれに気づきさえもしなくなるだろうから今のうちに雑談がてら書いておこうと思う。

 

というわけで、最初はびっくりしたけど慣れてきてしまったこと…

 

1.いろんな人がいる。

来日する外国人が増えてきているとはいえ日本はまだまだ日本人だらけなのに対し、ロンドンは外人だらけ。

見た目も違えば言葉も違い、地下鉄の中でもレストランの中でも毎日英語以外の言葉も当たり前のように耳にする。

そんなわけで英語が下手でもそれほど気にされないし、何より見た目も言葉も違う人がこれだけいると同調圧力など働きようがない。

 

2.エスカレーターが速い。

ロンドンの地下鉄は路線によるけど平均的には東京より地下深い気がし、

そしてそのせいかエスカレーターの速度が速い。

イメージ的には東急線の横浜駅と同じかもっと早いぐらいで、これはぜひ日本も見習ってほしい。

お年寄りには少々きつそうな気もするけど、そういえば意外とこちらの地下鉄はバリアフリーとかそういう配慮は日本に比べればゼロに等しく、ホームとの隙間は大きいしエレベーターは少ないしエスカレーターすら無いところも多い。

でも、きっとお年寄りだとかで何かあると周りが手助けしてくれる感じはある。

他のことでもそうだけど、こちらではハード面を新しくすることで物事を解決するという発想があまり無い気がする。

なお、エスカレーターは右側に立つ大阪スタイル。けっこうみんな守っている。

 

3.地下鉄の路上ライブ

駅によるけれど、日本と違い地下鉄の構内では路上ライブをやってるのをよく目にする。

で、これが大概レベルが高い。

恐らく、誰もができるのではなく何らかの許可をもらってやっているような感じがするので選考とかがあるのかもしれない。

ジャンルは様々で、アコギ弾き語りからリズム音源をバックにギターをひたすら弾いてるやつ、サックスもいればチェロ弾いてるのもいて個人的にはけっこう興味があるがゆっくり聴いている時間も場所も無いのが残念。

 

4.道路横断は自己責任

信号は割と整備されているけど、みんなあんまり守らない。

一方、車は車で信号が赤でない限りはがんがん走ってくるので結構危ない。

雰囲気的に、別に信号守らなくてもいいけど自分でひかれないように気をつけてね、って感じ。

あと横断歩道の足元にLook LeftとかRightだとか書いてあってどっちから車が来る道路なのか(どっちを見てから渡ればよいか)わかるのは良い。

 

5.意外と和食レストランが多い

繁華街を歩いていれば1軒や2軒は和食っぽいレストランが視界に入り、日本食にありつくのに苦労するということは無い。

でも、日本人が経営していてちゃんと日本人的にもおいしいレストランとなるとやはり限られる…。

とは言っても、じゃあ中国人だとか他の人がやってる和食レストランが悪しきまがい物か?と言われると少し弁護してあげたくなる気もして、というのも、これはマジでうまい!と納得できるような本格的な和食レストランは高過ぎて、例えば俺のような若造では会社の接待ならともかくプライベートではとても行けるような金額ではない。

在英日本人、しかも接待メインだとか、あるいはお金持ちの現地の人しか行かないレストランが良い店かというと、そういう店も大切だけどそれだけでは困るのも事実。

日本人経営でなくとも、それなりの品質をそれなりの値段で出すところがあれば、それはやっぱり評価しないといけないんじゃないかなーとも思う。

(もちろん、まがい物を平気で出す店があるのもまた事実)

東京にいた時も思ったけれど、すごく高くてすごくおいしい店は必要だけれどもそれはある意味当たり前で、多くの市井の人のためには100点でなくともそれなりに安くておいしいものを出す店が必要だしそこが腕の見せ所。

東京にはそういうお店もたくさんあったけど、ここロンドンでもそういう安くてうまい和食を出す日本人の店がもっとポピュラーになってほしい…。

よくわからないが、一昔前に日本でフランス料理というと高い、みたいな感じで、少なくとも日本資本のところはその段階から抜け出せていないのでは、と思う。

 

よくよく考えると、どれも同じように気風の違いが感じられて面白い。