Festina Lente

帰ってきた「常日頃の思い」。題名はローマのことわざ「ゆっくり急げ」。

読書の秋

 

特に秋だからというわけではなく、相変わらず本を読むのは好きで時間ができるとつい読んでしまう。

でも、読書が趣味、と言うとなんかそれも違う気がする。

趣味と言うほど積極的に取り組んでなくて、単に生活の一部というか習慣という感じしかしない。

とは言え、よく考えてみると子供の時から相当な時間を費やしているし、そこから影響を受けたことなんて把握できないほど多いんじゃないかと思う。

そんなわけで本を読むことについての想いを書こうかと思ったけど、優に丸一日はかかることが容易に想像できてしまい、やめた。

 

一つだけ書くと自分にとって本を読む意義と楽しさは、自分の人生だけでは経験できないことを吸収できることだと思ってる。

だからなのか、あるいは単に好みの問題なのか、子供の時からそうなんだけど小説はあまり読まない。もちろん好きなのもあるし避けてるわけではないけれど。

余談ながら、読書が好きと言う人は小説が好きな場合が多いので、それほど気が合わないことが多かったりする。

 

さて、ここ最近はと言えばちょうど昨日今日は白洲正子の本を読んでいた。

何年か前に白洲次郎つながりで初めて読んだ時は、その背後にある教養の深さに圧倒された、というより自分の日本的なものに対する教養の無さを痛感したものだ。

文章が難解なのではなく、書いていることそのものがわからなかった。

でもその頃は幸い舞鶴にいたので休日に京都や奈良、滋賀を巡って、色々と本に出てくるような物や場所を見聞きしてみたりして、本がきっかけになって非常に良い勉強ができたと思う。

白洲正子の本は解説しにくいけれど、現代に失われつつある風雅というか美意識を感じることができて、それこそ正に自分の人生だけでは経験できないことだらけで面白い。